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そこは、春の空き地と、欲望の空き地 [迷子のおにぎり]

ラジオは、春めいたぽかぽか陽気だと言っていたが、
自然に対して、完全ノーガード、
自転車きこきこ漕ぐ、我々用の予報ではないようであった。

海辺は、春のできそこない。
まだ春の職人さんたちは、工事する気もない、春の空き地であった。
でも、風がないのが救いである。
(雨や雪ではないのである)
まぁ、よしとしなければならないのが、人生であり、
自分たちで、好き好んでやっている人生である。

そして、いつもの、おにぎりをぱく、ぱくと、ゆっくり頬張りながら、
散歩する犬をみつめたり、謎のおっさんの集団を見たり、
みもがスケッチしているのを、ぼんやりと見つめたりする。

ヒマなおっさんにご飯を貰ったスズメたちがやってきて、
満足そうに、毛繕いして、寛いでいた。
海を見に行ったのに、海は殆ど見なかった。

今、俺は、左脚を怪我していて、引きずって歩いているから、
あまり街をぶらぶらできない。
みもを松葉杖に、用事のあるところを、最短コースで、よろよろ歩く。

女の子も、見てない…。
ランドマーク・タワーのように、すらりと背の高い女の子が、
超ミニスカートを穿いて、すごく高いヒールを歩いていたが、
それは単純に、動物学的に、俺よりでかくてびびったからであった。
どんな「感じ…」なんだろうとか、イケナイ想像には至らない。

動物的反応をするまで回復するには、時間がかかる
ようであった。
欲望の空き地である。

みもは、ようやくスケッチ・ブックを手に入れる。
ちょっとサイズ小さ目の倹約バージョンにしたそうであった。
俺が店内動くとややこしいから、お店の前で、犬のように待つのであった。
ヒトが動けないのをいいことに、色んな勧誘が近づくのであった。
弱った生き物から狙われるのは、人間界も同じであった。
2/9

見萌(くるくる)の日記 おふぃす佳音日誌
2/10 緊張感と、思いっきり感 
当日記はWebsiteアダムノ林檎に、前日午前中にひとコマ絵日記とともに、掲載されていますb12-color.jpg
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